さようなら平田くん…!
職場の派遣仲間の平田くん(仮名)が、「バックレ」てしまいました。
「バックレ」、つまり、何の前触れもなく突然会社に来なくなり、そのまま退職してしまったのです。
平田くんは派遣先に来てから3年くらいの、20代後半の若者で、ぼくにとっては先輩でした。(ぼくは今の仕事についてまだ半年足らずのぺーぺーなのです。)
ぼくとは違うチームに所属していたので、仕事上での接点はほとんどありませんでしたが、新人のぼくに「もう仕事慣れましたか〜?」とか、「残業ですか?無理しないでくださいね!」とかたまに声をかけてくれる、朗らかな優しい青年でした。
バックレる直前の金曜日は会社の飲み会があってその時には普通に楽しそうに過ごしていたし、駅まで一緒に歩いて帰ったときも特段変わったところはなかったのに、まさかあれが彼を見た最後になるなんて―――
平田くんは飲み会明けの月曜日に体調不良だかを理由に突然有給をとり、そのまま1週間休みました。
みんなで「どうしたんだろね」と集まって雑談していたら、グループのリーダーがぼくらのところに歩いてきて、突然
「平田くんは退職しました。」
と告げたのです。
な、なんだってーーー!
退職理由については個人情報保護的なものがあるのかリーダーから明かされることはありませんでしたが、彼の希望によるものだそうで…
机の荷物もそのままだったので、衝動的なものだったなのかな…と思っていましたが、彼の私物の高級マウス(1万円越え)だけはちゃっかり持ち帰られていたそうで、それを知った彼の先輩は「計画的な犯行だったのか…」と切なそうにつぶやいていました…
先輩方の話によると、彼はもともと仕事でちょっと嫌なことがあったりすると、突然休むことがちょこちょこあったらしく、それでも数日後には何事もなかったように出社してくるので、今回もそんな感じかな、と思っていたそうなのですが、今回は帰ってきませんでした…
平田くん…ひそかに毎日思い詰めていたんだね…
みんなバックレ経験者だった…!!
衝撃のバックレ報告を聞いた後のお昼休憩時、職場の仲間たちと「人生でバックレをしたことがあるか」という話になりました。
ちなみにぼくは、一度もないです!!
まあバイトとか行きたくないな、って思うこともいっぱいありましたが、もともと小心者なので、「バックレたいけど…後が怖いしな…」と思ってがんばってちゃんと段階を踏んで辞めてきました。
で、ぼく以外にその場に3人(「40代 男性」「40代 女性」「10代 ギャル」)いたんですけど、その方々全員
「あるよ」
って答えました。
え、3/4人が経験者なん…?平田くん入れたら4/5人…?みんな勇気りんりん過ぎじゃない…?
な、なんでバックレちゃったんですか??
って動機をきいたら、みんな
「なんとなく、行きたくないな、ってなっちゃって」
って感じでした。
すごい、心のままに行動できるその自由さ、うらやま……
若いころ、飲食バイトの初出勤の日の朝に、なんかわかんないけどどうしても「行きたくないな」ってなっちゃって…
借りた制服と、「ごめんなちゃい、やっぱり辞めます…」って書いたお手紙を段ボールに詰めて、朝早くそっとバイト先の玄関に置いて逃げてきちゃった…
とかいうエピソードが聞けました…
な、なんか、
お手紙とかむしろ律義‥‥!!!!!
どうしても嫌になったら逃げた方がいいのかもしれない…!
まあ、ほんとは良くないですよね、突然辞めるとか、みんなの迷惑になるわけで…
でもね、もしかしたら、自分の心を守るためにはそうやって逃げることも大事なのかもしれないなぁと思うんですよ。
ぼくの周りにも、仕事のストレスで心を病んでしまって休職してしまったり、辞めてしまったりする人がちらほらいます。そういう方々は、やっぱりとってもまじめで、「逃げられない」人だったりするんですよね…
もちろん逃げずに頑張ることも素晴らしいことです!
でも、体や、特に心を一度壊してしまうと、回復させるのは本当に大変なことです…
ほら、意外とこんな風にバックレてる人いっぱいいるってわかったわけだし!!
(ぼくの周りがやばいだけかもしれませんけど)
ホントに限界でもう死ぬ!!ってなったら、自分を守ることを考えた方がいいかも!!
バックレ最高…!!?
いやあ、なんか最近周りがみんな仕事で病んでて、辛そうに働いているから、ついそんなことを思ってしまいました!!
みんなも自分を大事にしようね!!
おしまい。
おまけ:「バックレ」の語源ってなに‥‥?
そういえば急に辞めることをなんで「バックレ」って言うんだろ、って調べてみたら、その語源は「しらばっくれる」だとか。ほえー
ばっくれるの語源は「しらばっくれる」から来ています。しらばっくれるの前半「しら」は白々しい・白を切るを表し、後半の「ばくれる」は別人を装う・姿形を変えるという意味になります。この二つを合わせた言葉が「しらばくれる」となり、使われていくうちに小さな「っ」が入って「しらばっくれる」と言うようになりました。その後、「しら」が省略されていき「ばっくれる」が定着したのです。
引用元:
「ばっくれる」の意味とは?言葉の語源や使い方を紹介 | セレスティア358
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