世の中そううまい話はねぇってか!
前回までのあらすじ:
「権利付最終日に空売りしたら儲かるべ、うへへへへ」と思いついたぼく。でもネットでいろいろ調べてみたら、その作戦には罠があるみたい…
前回:賢人
罠は「配当落調整金」だけやない。「逆日歩」にも気をつけなあかんのや。
(逆日歩…!何回調べてもよくわからないという、あの…!)
賢人
お前、信用取引したことあるんやから、当然「逆日歩」は知ってるよな?
逆日歩ってのは、空売りするときにかかる費用のひとつや。
空売りってのは、「証券会社から株を借りて売る」、ってことなんやけど、売りたいやつが沢山いると、証券会社が貸せる株が足りなくなることがあるんや。
賢人
そうなると、普通は証券会社が、「証券金融会社」ってとこから株を調達するんやけど、それでも足りないときは、今度は証券金融会社が機関投資家とかから株を借りてこなきゃならなくなるんや。
借りるからにはお金がかかる(「品貸料」っていうんやで)んやけど、そうやって調達するためにいろいろ費用がかかってるから、回り回ってその費用を、売り方であるお前が払うことになるんや。この費用が「逆日歩」ってやつや。細かいことはグーグル先生に聞いてな。
賢人
まあざっくりいうと、「空売りしたいやつが増えてるときは、株不足になるから株を借りるためにお金が余計にかかる」ってことやな。
なるへそー!了解でーす!
で、その逆日歩っていくらなんですか??
賢人
わからん。
え?
賢人
逆日歩ってのは、事前にいくらかかるかわからんのや。
株不足の具合によって金額が変わるんやけど、売り方が逆日歩を確認できるのは取引した日の翌営業日や。
空売りを決行する時点ではいくらかかるかわからんから、とんでもない逆日歩が発生して大損するってこともあるんやで。
賢人
そして、権利付最終日付近は、お前と同じように権利落日の下落を狙うやつとか、優待目当てのクロス取引の連中が集まってきて空売り勢が増えるから、それに伴って逆日歩が高額になることが多いんやで。
なにそれ、こっわ!
それじゃあ、「権利付最終日空売り作戦」は完全な博打ってことじゃないか!
賢人
せやで。
①配当落調整金
と
②逆日歩
の罠があるから、権利付最終日の空売りは注意せなあかんのやで。
ううう…必勝法を見つけたと思ったのに、そんなに甘い話はないんだなぁ…
でもまた賢くなってお金持ちに近づいちゃったな★
よいこの学習コーナー:
参考
【信用取引】逆日歩とは - はじめての株式 | 岡三オンライン-岡三証券株式会社が提供するネット証券サービス岡三オンラインのはじめての株式~信用取引篇~「逆日歩とは」をご紹介します。日本株(国内株式)取引なら現物取引・信用取引とも業界屈指の格安手数料の岡三オンライン!口座開設は最短60分。岡三証券が提供するネット証券サービスです。「逆日歩(ぎゃくひぶ)」とは、信用取引の売り手(売建をしている投資家)が買い手(買建をしている投資家)に支払うコストのことです。
岡三オンライン より引用
おしまい。
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