前回:おかねもちになるぞ②
お兄ちゃんその2も絶望的にお金持ちでないことがわかったので、お母さんに聞いてみることにしました。
ぼく「ねえ、お母さん。お母さんは、お金持ち?」
ママ「ごめんね、お母さん、今まで頑張って働いてきたけど、生活するだけで精一杯で、貯金をする余裕はなかったし…今は働いてないから…ね…」
お母さんは女手ひとつでぼくと2人のお兄ちゃんをいっしょうけんめい育ててくれました。まだ幼かったぼくたちを抱えながらパートとして身を粉にして働いて、日々の暮らしをつないでくれていました。
そうして還暦を迎えて、今はおばあちゃんの介護をするために仕事を辞めていました。
だから、お母さんもぜんぜんお金持ちではありません。
ちなみにお父さんはぼくが小さい頃にポケモンマスターを目指して旅に出てしまい、帰ってこなくなってしまったので、いません。
ぼくの家族は、以上です。(おばあちゃんもいますが、長くなるのでかつあいします。)
そして、ぼくもしがない派遣社員です。
なんということでしょう。ぼくのおうちには、1人もお金持ちがいませんでした。
それどころか、社会という荒れ狂う大海原の真ん中で、小さないかだのへりにしがみつきながらなんとか生きてるようなか細い連中ばかりではありませんか。
ぼくはやるせない気持ちになりながら、
「それなら外へお金持ちを探しにいくしかないなぁ」
と思いました。
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